はじめに
いつもお世話になっております。マンションマカロンです。
Xでは毎日のように発信しておりますが、ブログ執筆は約1年ぶりとなります。
先日投稿しましたように、私は千葉県、柏の葉キャンパスのマンションを売却し、東京湾岸に引っ越しいたしました。
背景についてはXにて投稿した通りなのですが、ブログではこちらをもう少し深堀りしていきます。
大枠はザックリと1ポストにまとめましたが、マンションの買い替えはオオゴトです。省略した部分をブログでは何回かに分けて記事にしていきたいと思います。
今回は郊外から東京へのマンション買い替えにあたって最初に押さえておいた方が良いと考えるポイントについてまとめます。
※2次取得検討者向けとなります。
住み替えの理由
Xで触れた買い替えの理由をあらためて簡単に記載しておきます。
我が家の労働環境の変化
一つ目は妻の転職にともなう通勤時間の変化です。家庭の事情です。
当初ドアドア1時間だったところ、1.5時間に増えました。朝晩一緒に過ごす時間が減ったことでお互いにゆるく住み替えを意識し始めました。
東京と東京以外の価格差の拡大
ベースとなったのは一つ目の理由。それをブーストさせたのがこちらです。
私はいつか「東京に家を持とう」と思っていたので、東京と東京以外の価格差の拡大は深刻な問題でした。
普段からマンションウォッチをしているからこそ気づけた変化でしたが、相場が加速度的に開き始めていると感じた時期があったのです。
それは、2022年上期でした。
柏の葉キャンパスの家はコロナ初期に購入したこともあり、その後世の中が正常に戻るまでに想像以上に値上がりしました。
エリア内の物件は全て30%程度は上昇したはずです。
当初は10年で10%の値下がりを見込んで買った家だったのでこの変化には衝撃を受けたことを覚えています。
当時の柏の葉やTX沿線は利便性や景観に対する価格が素人目に見てもとても安かったので、結果的によく伸びたエリアだったと感じます。
ところが、その想像以上に値上がりしていったのが東京のマンションでした。
柏の葉のマンションがグングン値上がりしたのは2020〜2022年の間でしたが、その後は横ばいが続いています。この傾向は千葉、埼玉、神奈川に範囲を広げても共通していると思います。
一方で、2022〜2024年の間、東京の多くの物件はさらに相場を上げていきました。再開発エリアや大規模タワマンなどは2022年起点で2倍以上になったケースも多く、文字通り世界が変わってしまいました。
このままだと相場の波に振り落とされるという危機感が増してきたため、緊急で買い替えを決断したのでした。
郊外から東京へマンションを買い替える際に押さえるべきポイント
郊外から東京へのマンション買い替えを実践した立場から、今後同様のプランを検討されている方に向け、まず押さえておいた方が良いと個人的に考えるポイントを3つ挙げます。
与信をアップデートして予算の最大値を決める
「東京のマンションは全部高い!」
「私の予算ではもう買えない!」
そう思い込んでいるのであればとても勿体無いです。
いま郊外から東京への買い替えを検討しているのであれば、今の家を買ってからおそらく3〜5年程度は経過しているはずです。
この数年の間、東京のマンション価格以外でも多くの変化がありました。
まずチェックすべきは、自らの最新の与信です。
与信とはどれだけ借金できるかを表す言葉であり、ザックリ「自らの収入」と「銀行の判断」で決まります。※金利や物件価値、保有資産などの影響もありますが一旦割愛します。
肌感覚では年収の7〜8倍で住宅ローンを組む層が多いと感じます。
仮に今の家のローンを組んだ時から200万円収入が増えたとすれば、単純計算で1,400〜1,600万円与信も上がっています。
自らの年収と購入物件の価値を担保として銀行から数倍の借入を起こす、これを界隈ではレバレッジ(テコの原理)を効かせると表現します。
また、銀行によっては前回のローン審査時よりも金利が下がっていたり、返済期間を延長したりできるケースもあるはずです。
特に返済期間の影響は大きく、従来は35年が一般的だったのに対し、いまでは40〜50年も珍しくありません。
ローン審査は一般的に返済比率という考え方をベースに実施されます。
計算式は下記の通りです。
年間返済額÷年収×100
例えば、固定金利のフラット35の場合は上限が30%(年収400万円未満)、もしくは35%(年収400万円以上)です。
年間返済額は金利が低く、返済期間が長いほどに減少します。
2024年は50年ローンの登場が話題になったのですが、これはあらゆる検討者の与信上がることを意味しており、Xのマンクラが湧いた理由はそこにあります。
自らの与信を過小評価せず、最新の「購買力」をアップデートして予算の最大値を決めてください。
※フルローンを手放しに推奨するものではありません。各々計画的にご検討ください。
予算内で最大限アップサイドの見込める街を選ぶ
予算を決めたら次は街選びです。
住みたい街、好きな雰囲気、好みは人それぞれですが、郊外からの住み替えにあたっては、まずエリアのアップサイド(伸びしろ)を重視しましょう。その中で好きな場所を選ぶことが肝要です。
東京の値上がりに郊外が追いつけていない背景にあるのは、エリアの持つ伸びしろの圧倒的な差です。
2024年10月末時点で東京の再開発は進捗中のものが63、予定事業は17も存在します。23区内に関してはどこを見ても何かしらの開発が行われていると感じるほどです。
しばしば話題に挙がる、資産性の高いマンションの要素について、私はXやリアルイベントで「大規模」「駅近」「再開発」+「築浅」「タワー」と度々表現してきました。
なかでも「再開発」の持つエネルギーは莫大です。
再開発は国や自治体が税金を投入して街そのものを変えるプロジェクトですから、不動産価格に与える影響としては桁が違います。
そして、再開発は前述した項目の中で唯一「後出しジャンケン」が可能な要素となります。
これだけ有益な情報が入手しやすくなった世の中でも、再開発による前後の差益は私の知る限りまだ狙えます。合法インサイダー取引が可能なのが不動産なのです。
自分の予算をフル活用し、アップサイドが見込める再開発エリア(もしくはその影響を受けやすいエリア)で家探しをしましょう。
なお、本項で資産価値の話を強めに出した理由は、与信を出し惜しみせずに家探しをしてもらいたいからです。
相場が上がった今の東京で世帯年収1,000万円前後層がマンションを買うには少なからず限界突破する必要がありますが、その勇気を与えてくれるのが資産性だと思います。
私も当初仮決めした予算から最終的に30%も引き上げて購入しましたが、即決できた理由は資産性と居住性を両立できる物件はココしかないと断言できるマンションだったからです。
一瞬の迷いによって買えなくなってしまう事態は今の時代珍しくありませんので、予算の最大値を認識しておくことは非常に大切です。
自宅の売却タイミングを追求し過ぎない
郊外のマンションでも、周囲の開発や後発の新築物件により値上がりするケースがあります。
私が住んでいた柏の葉キャンパスでは駅前最後の一等地、通称149街区計画と呼ばれる新築タワーマンションが近々発表されます。これは私が4年前に柏の葉の物件を購入した際に資産性を担保する好材料としてみていたプロジェクトであり、もし住み替える場合は149街区が販売された後にしようと思案していました。
ただ、実際には149街区の販売前どころか、サイトオープン前に自宅を売却しました。
その主たる理由はシンプルで、149街区の発表により予想される相場の底上げよりも、東京の値上がりの方が顕著かつ急峻に進むと考えたためです。
究極の理想を言えば、後発物件の販売後に売却することがベストだったと思いますが、次の借入には売却条件がついたり、ダブルローン(&維持費)の負担があったりしたため、早めに手放すことになりました。
結果論ではありますが、149街区が発表されるまで2次取得を見送っていたとすれば今私が住んでいる東京湾岸のマンションは限界突破しても買えなかったでしょう。HUNTER×HUNTERのゴンさん状態になっても無理でした。
売却価格の最大化と、購入価格の最小化。どちらを優先した方がいいかを見極めてください。
まとめ
3つのポイントを挙げましたが、大切なのは自分の中の各情報を最新のデータに更新し直すことです。
本記事のメインターゲットに設定した2次取得検討者の皆さまにおかれましては、すでに一度家を買われているわけですから、当時の体験、アクション、相場感覚を現代版にアップデートすることで満足のいくゴールに向かえると思います。
また、売却益が出るのであれば少なくとも1次取得する方よりは金銭面では優位に立てます。
可能であれば売却益は次の家の購入に使わずになるべく手元に残しましょう。
ローン支払い数年分の資金を確保することで精神的な余裕を持てますし、万が一収入が減ったとしても復帰するまで時間を稼ぐことができます。
今から東京への住み替えを検討されている方にとって本記事が少しでも参考になりましたら幸いです。
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